音楽を続けて耳が育ってくると、もっと性能のいいスピーカーが欲しくなる。

でも、性能が上がるほどパワーも増えて、音量も大きくなる。すると今度は部屋の反響による音の濁りが気になってくる。

そうなると――

「やっぱり、自分のスタジオが欲しいな」

一軒家だからある程度は音を出せるけど、近隣のこともある。

低音までしっかりモニターするならサブウーファーと広い部屋が必要だし、クリアに聴くためには吸音も欠かせない。

でも、今の環境ではなかなか難しい。

そんなことを考えていたら、母が「田舎に安い家があれば、そこで木を植えたり農作業したい」と言い出した。

――森の中にぽつんとある一軒家のスタジオ。

想像したら、なんだかワクワクしてしまった。

まだ夢の話だけど、

「いつかは自分のスタジオで、誰かと一緒に音楽をやりたいなー」

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